制作プロジェクトHaLoを主宰するayakoが、音楽、写真などHaLoとしての活動について、また、mac、旅、映画、本、猫、食べ物、気になったニュースなどについて、徒然に綴ってます。


by ayako_HaLo
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マイノリティ(少数派/弱者)になること

日本国籍でないことを理由に管理職選考の受験を拒まれた東京都職員に対して最高裁判所が、「違憲ではない」と判断したことに対して、短く思いを書いた後、特に検索をした訳でもなく偶然に目に入ってくる他の人の反応は、「当たり前だ」というのが多い、ということに驚いた。

あのニュースに接した時に私は、ごく自然に「不公平だ」と思ったから。

「公権力を行使する立場に日本国籍以外の人をつかせない」
今回の管理職試験で合格した末に、管理職になったとして、それは「公権力を行使する」というほどの立場なのだろうか。役所に務めたことがないから、この辺の中のことはよくわからない。
けれど仮に「公権力を使う立場になる」として、私たちに必要なのは、その仕事内容をガラス張りにして、その人が何をどういう風にやっているのかをチェックする/チェックできるシステムであって、「国籍」という一点において、有能な人を排除すべきものなのだろうか。日本国籍の「公権力を行使する」人たちの利己的不正の何と多いことか。

今は選挙権もなく、被選挙権もなく、日本で働き税金を納めている人たちは、うまく機能すれば、彼ら自身の文化的バックグラウンドを持ち、日本に対する理解もある、大切な架け橋になる人たちだと思う。その人たちが、試験で落とされるならまだしも、管理職への受験資格がないなんて、私にはどうしても「不公平」に思える。

そして、これは日本という国の中での日本人という「マジョリティであることが当たり前の感覚」の上に全てが成り立っているように思う。ほとんどの日本人は、一生の間に「マイノリティとして暮らす」という経験をせずに死んで行くのではないか。日本を出て本当の意味で「生活」をしなければ、旅行をしたくらいでは味わえない「マイノリティになること」。

言語がちょっとでもつたないと知能までそのレベルだと思われる。
「信じていること(宗教など)」の壁。
  信じていることは説明できない。説明されても納得できない。
言葉がわからないと思ってか、傷つける為か、罵声を浴びせられる。
何か嫌なことがあるなら、出て行け、と思われているのがわかる…。言われる。

アメリカで一年間働いて、色々な思いを繰り返した後、「日本に住むマイノリティの人たちのことをこれまで深く考えたことがなかった」ことに私は気づいた。日本にいたときは自分が「当たり前のマジョリティ構成員」だったから。

私が「痛み」を経験してわかったことを、「マイノリティになる」経験をしなくても理解/想像できる人もいるだろうし、マイノリティには決してならない、マジョリティでいる努力をしている人、そんなことを考えたこともない人たちもいるだろうと思う。私は経験して「気づいた」というだけで…。私も含めて、経験してみないとわからない人たちは、一度経験してみるのはいいことだと思うけれども、自分自身で経験しなくても、せめて思いを馳せて「想像して」みて欲しいと思う。

好きで日本に来て働いている人たちに対しても、彼らの権利は守られるべきで、将来友好の架け橋になってほしい、という私の思いは変わらない。その上に今回の原告の在日韓国人の女性に「嫌なら出て行け」と、どうしてこの国(この国の人間)は言えるか。

今のアメリカの対外的な「アメリカに有利に働く民主主義/経済主義」は、「当たり前のマジョリティ思考」で押し進め、広げられているように思う。日本の根底も同じなんだな…。強いものは弱いものが必要で、比較対象の弱いものがあるから、強いのだ。けれどそれは幻想だ。
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Commented by タンジェ at 2005-02-01 16:28 x
はじめまして。ご意見まったくその通りだと思います。これまで情報発信の手段を持たなかった一市民にとって、インターネットは大きな力になっていますが、その一方、こざかしいことを思慮もなく公言する人が増えたように思います。品がない。

昨年4月のイラクでの日本人人質事件でも感じたのですが、ふだんはイラクのこととか日本の行く末とか、税金の使われ方について、たいして興味も関心も関わる気もあるわけではないのに、安心して攻撃できる対象が目の前に現れると、舞い上がってしまう人がなんと多いことか。今回の判決にたいする一部の反応についても、わたしは同じことを感じています。

でも一つだけayakoさんに異論。外国に何年暮らそうと、マジョリティ意識のとりこになっている人は、めずらしくないと思います。同じく、日本でずっと暮らしていてもマイノリティに同じ権利を保障することは当然のことだと考える人も多いのでは。
Commented by ayako_HaLo at 2005-02-02 12:34
タンジェさん、初めまして。コメントありがとうございます。異論の部分、その通りですね。書きながら自分の古い痛い傷に触れてしまって、着地点が自分自身の思惑とも違ってしまいました。「マイノリティの経験をして欲しい」という訳じゃなくて、「マイノリティの痛みを想像/理解して欲しい」ってことだった筈だったんですが。

時間があるときに、うまく書き直せるか考えてみます。このことは、書こうと思うとものすごく枝葉を広げて書けてしまうので難しいですね…。私は自分が痛い思いをした21歳の時に実感した。痛みを実感したら人は「気づく」か、というと全てがそういう訳でもないし、根本的に痛みを感じなければ、痛い→気づくということにも至らない。更に自分自身に痛みを感じなくても「思いやれる」人たちがいる。

私自身も自分が感じたことのある痛み以外には無頓着/無神経なところがあると思います。「痛み」を感じる力が欲しいです。
Commented by タンジェ at 2005-02-03 00:51 x
ayakoさん わざわざご返信くださり、恐縮です。greenが発表されるのを愉しみにしています。
by ayako_HaLo | 2005-02-01 14:07 | news | Trackback | Comments(3)