ぜんそく、気管支炎の食養生とお手当
2005年 10月 19日
苦しかったのは、横になったとき。休もうと思って横になると、とたんに咳が続く。止まらない。横になるということは横隔膜を押し上げて、そのために咳が出やすくなるのだと知った。また、日が落ちて暗くなると咳が出始める。これは交感神経と副交感神経が交代する時間帯にあたるらしく、その時にも咳が出るようだ。朝、起きた時も同じことなのだろう(もしくは、寝ている間に喉にたまった痰を押し出そうとするのかもしれない)。子供の頃、弟がぜんそくの咳が続いて寝ていられず、布団の上に枕を抱え込んでうつぶせに座っていた様子を思い出した。確かにその格好が一番「楽」になる。後で弟に言ったら「そうでしょ、あの格好が一番楽でしょ」と言っていた。あとは、背中をさすってもらうという行為がこんなに楽にしてくれるとは知らなかった。弟もずっとさすってもらっていたなぁ。大変だったんだな…。
佐賀市柳町、長崎街道沿いに「おひさま」という自然素材を取り扱い、食事も出来るお店があって、そこに相談にも行った。フードアドバイザーの中原幸子さんが色々と相談に乗ってくれた。(このお店で扱っている商品は今の私の東京の生活の中で常備していたり常食していたりするものがほとんど。普段は通販で買っているので、店内に一斉に揃っているところを見るのは壮観)
実は、物事には二つの見方がある、ということをまた改めて感じたのだけど、私は「喉が乾燥するとますます喉が荒れてしまってヒドくなるんじゃないか」また「体の中にある毒素を水分と一緒に流してしまった方がいいのじゃないか」と思っていたので番茶を常備して、喉が渇いたらすぐに飲む、そして一日の量としては数リットル飲むようにしていたのだけど、幸子さんが言うには「もしかしたら腎臓の働きが弱まっている時に、たくさんの水分の処理をしなくてはならなくなると更なる負担を腎臓にかけている可能性があるので、少し水分を捕るのを止めてみたら…」とのこと。体が疲れている時に断食することによって体を休ませる、ということを考えたら、確かに同じことを水分に関しても言えるのかもしれない。元々、今回の養生は「実験」なので、水分を捕るのを控えるということも試してみた。食事自体をほとんど捕らない状態では、水分を控えるのもそれほど難しいことではないことも分かった。
食養生とお手当については10月11日に断食〜食養生のところで書いたことに加えて、いくつか。
食養生:
黒豆小豆玄米ごはんを炊いて、100回噛んで食べる。
ひじきとレンコンを薄味で炊いたもの
小豆かぼちゃ(かぼちゃ150g、小豆1カップ、昆布10cm四方を塩少々で煮たもの)
梅醤番茶(番茶に梅干し、醤油を適宜入れたもの)
黒豆を一晩水に浸しておいて、その汁ごと煮て、煮汁を適宜飲む。(←声がれに)
そして、肉、魚、果物、砂糖が入っているものには全く手を出さなかった。
お手当:
生姜湯の湿布:ひねショウガ150gすりおろし布袋に入れる。鍋に70度のお湯3リットルくらいを用意し、その中にショウガ袋を入れ、成分を出し、生姜湯を作る。70度程度の温度をキープ。タオル二枚をセットにしたものを二組作り、この生姜湯の中に入れて固く絞って湿布する。肝臓(右胸の下)と腎臓(背中側の腰のあたり)と患部を温める。同時に脾臓(左脇腹)はぬれタオルなどで冷やす。
これもかなり血行が良くなるのが体で感じられた。素手で絞っていたら、手が一番血行が良くなり、カッカしたので、ゴム手袋をつけた方がいいのかも。でも一晩寝たら収まるので、手の平の血行を良くするつもりなら素手でもいいはず。
芋パスター:里芋の皮を剥き、擦り下ろす。芋と同量の小麦粉、芋の一割のおろしショウガを混ぜて練り合わせる。これを手ぬぐいに1cmくらいの厚さに伸ばして包み、患部を生姜湯で湿布したあとに貼る。これは夜寝る前にやって貼ったまま眠った。水分が少なすぎると効かないらしいが、多くしすぎると一晩中冷たいので、軽く湿り気を与えてくれる程度にするのがポイント。里芋がかゆい場合はジャガイモで代用してもいいらしい。これは熱のある炎症一般的に効果的だとか。
実は今回、この上の二つを試す為に「(無農薬栽培の)ひねショウガ」と「里芋」を結構探したのだけど、手に入らず、上に書いた方法ではなく、便利なものを利用した。佐賀の実家の近所に「あやとり」という知り合いのお店があって、そこにたまたま寄った時に「声が出ない。ひねショウガと里芋が見当たらない」という話をしていたら、以下の二つを「持って行きなさい」とくれたのだった。
生姜粉末 25gx6(温シップ用)
さといも粉 (里芋パスタ用)250g
咳が出続けている間「節レンコン+本葛」を鍋で溶いて、ある程度の固さにしたものを枕元に常備しておいて、咳が出る度にスプーン一杯ずつ食べていたのだけど、生の節レンコンばかりそんなに手に入る訳じゃないので、節蓮根粉末 100gを最初から使っていた。(これは東京に居る時から使っていたもの。佐賀に連れて帰っていたもの)
この三つはこれから家に常備することになりそう。
これらの今回の実験から一週間で咳と痰はほとんど収まった。発作が収まるにつれて、少しずつ上に書いたもの以外の野菜類も口にするようになってきて、更に具合が良くなって来た証拠だと思うのだけど、100回噛むのを数えなくなってきた。本当は普段からよくよく噛んで食べた方がいいとは分かりつつ、100回噛むって結構大変。その辺りの手を抜き始めたのも体が元気になってきた証拠かな、と思っている。朝は一杯の梅醤番茶(これも有機・陽寿(梅醤エキス)を使い始めた。手軽に飲める)、そしてよく噛んで少食、本当に調子が良くなるまでは出来る限りの休息/睡眠を心がけようと思う。あとはちゃんと元の声が出るようになるだけ…。咳が止まればいずれ治るはず、と思っている。焦らず、ゆっくり行こう。
みなさまも、くれぐれもお体を大切に。