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制作プロジェクトHaLoを主宰するayakoが、音楽、写真などHaLoとしての活動について、また、mac、旅、映画、本、猫、食べ物、気になったニュースなどについて、徒然に綴ってます。


by ayako_HaLo
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葛藤ってこういうことか…

これまで、ただちに健康には害がないとされて、
使用を認められてきた農薬や化学肥料を使うこと
単体でも、また、それらの複合効果(害)にも疑問を持っていた。
そういうこともあって
自分自身が気持ちよくて
土や野菜自体が健康で、
洗わなくても皮ごと食べられる野菜を育ててきた。

規模は小さくても、うちに遊びに来る人達をもてなしたり、
うちから時々贈り物をしたり
物々交換に出したり、
近所の有機農産物の直売所にたまに出す程度の規模で
自分的にも環境的にも持続可能な農的暮らしを目指してきたし
今の経済の仕組みのままで
エネルギー的にも食料的にも、
世界の他の国の人達の労働力を安く使うような仕組みでいいのだろうか、とか
いろいろなものをゴミにするシステムでいいのだろうか、
ということや、
何を一番大事にしたいのか
どういう状態がしあわせなのかということを考え、
自分なりにやれることをやれる範囲で試行錯誤しながら暮らしてきた。

東京を離れて、どっぷりそんな暮らしが5年くらい。

地産地消で地域のものをいただくこと、
身土不二で、体と土は分かちがたいものとして
季節のものを、その季節にいただく。
畑でもできるだけ石油資材を使わずに、
年に数回刈払機のお世話になる程度で、
あとは、鍬と鎌、手と足で、
耕さず、草と虫とも共存して
畑の命の営みの中に自分が入れてもらうような態度で
少しずつ実験をしてきた。

暮らしもできるだけ電気も石油資源も使わないで済むように
ホウキと雑巾を使い、
使い捨てのものを極力使わず、
いろんなものを一つの役目が終わっても次の役目で活躍できるようにデザインして
夏には窓辺にグリーンカーテンを這わせ
扇風機だけでクーラーを入れなくなって10年くらいたつし、
冬の夜には雨戸をきっちり閉めて
家の中でも相当着込んで暮らしてきた。
(それでも茨城の冬は寒くて暖房入れてたけど)

自分の畑の中でどんなに気をつけても
よそから飛んでくる除草剤や農薬は防ぎようがないから、
それは受け入れることにしてきたし
それでも、自分のところが使わないことには意味があると思ってきた。

今回の放射性物質に関しては、
実はまだ自分の中に明確なスタンスが定まっていなくて
明らかに二つの声があるのを感じている。

自然農の方が気持ちいいから、という理由が一番大きかったにせよ、
因果関係が完全に証明できずとも
状況的に、そこには問題点があるのだから、
(化学物質過敏症やアレルギーの人たち、環境への検査できない影響など)
化学物質の使用をできるだけ控えたいという思いもあった私には、
今、急に、政府が基準値を設定して大丈夫だと言っているから、
〇〇の数値以下であれば大丈夫のはずだ、
という風に言い切ってしまえない自分がいる。

個人的なことで言えば、今の畑と付き合いだしてそろそろ3年、
近所に友人や仲間たちも増え始め、
春に種を下ろすための準備も始めていたところで
今回の放射能問題。

放射性物質の飛散のもっと少ないところに場所を変えましょう、と、
土地に対して日も浅く、最小規模の私でさえ、言ってしまえないのに、
うん十年と、大地に深く根をはって
畑と野菜と食べる人たちの健康、地域のことを考えて暮らしてきた
ほとんどの一般の農家、有機農家のことを考えたら
そこで育てたものを食べてもらえない悲しみは想像を絶するし、
そこからの移動なんてすぐに考えられないだろうと思う。

そんなこと考えてたら、
政府の出した暫定基準値に満たないものは
風評に惑わされずに食べてください、
これまでだって、農薬を使用したものだって
政府が安全というものを食べてきたんだから
同じでしょう、と言いたくなる自分もいる。

この二つの声は対立しているんだよね。
心のなかで。
自分が育てた野菜を使って天真爛漫に喜んでもらえると思って
プレゼントしたり、もてなしたりすることへのブレーキ感。
相手が見える分、相手の気持ちに何が起こるだろうと思うと
大きなブレーキ感がある。
私が食べるんだから、食べてね、とすっきり言えない感じ。

この葛藤は有機農家も抱えているのじゃないかと想像している。
だからこそ、サポートしたいと思ったのだけど。

一方で、もう、これはどうしようもないことなんだから、
隣の畑から飛散してくる農薬と同じ、と
ひょいっと割りきって欲しいとも思っている。
私としては、そっちを後押しする方がいいんだろうな。


で、じゃあ、どうしようか、
ということなんだけど、そのどうしようか、の部分が
昨日書いた
規定値以下は覚悟決めて食べることでのサポートしましょ、と
そうでなければ、食べなくても
また、身を切られながら移動せざるを得ない人たちをサポートしましょ、の話。
http://fromayako.exblog.jp/15137626/

本人たちが今、何を考えどういう状況にいるのかわからないから
どうしようか、と思っていたのだけど、
知人友人関係で動いてみようと思う。

これは今後、漁業関係者にも広がっていくこと。
働けることで働いてサポート態勢つくらなくちゃ、と思う。
by ayako_HaLo | 2011-03-31 21:24 | thoughts