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制作プロジェクトHaLoを主宰するayakoが、音楽、写真などHaLoとしての活動について、また、mac、旅、映画、本、猫、食べ物、気になったニュースなどについて、徒然に綴ってます。


by ayako_HaLo
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『泥だらけのスローライフ』WWOOF JAPAN

以前からWWOOFウーフという言葉は知っていたし、何人かWWOOFerウーファーにも会った。だからこの本に書かれていることが、特に新しい情報だったわけではないのだけど、改めて面白い仕組みだなと思ったので、ここに書いておくことにした。

WWOOFというのは、もともとWorking Weekends On Organic Farmsの略としてイギリスで始まったようなのだけど、文字通り週末を有機農家のもとで農業体験をして過ごす、というものとして始まった。WWOOFに登録されているホストと呼ばれる有機農家は、人手(労働力)を受け取る代わりに、一日三食と宿泊を提供する。そしてWWOOFに登録されているWWOOFerウーファーは、滞在中の滞在場所と食事を受け取る代わりに一日4~6時間の労働力を提供する。どちらも金銭の受け渡しをせずに、週末だけ〜数ヶ月共同生活をすることになる。

これが一般に広まって行く過程で、農家滞在が週末だけに留まらなくなり、Willing Workers On Organic Farm(有機農家で自主的に働く人たち)に変わり、その広まりが世界に広がるにつれ、現在はWorld Wide Opportunity on Organic Farms(有機農家における世界的な機会/体験)という風に変わって来ているらしい。

いろいろなホストの人たちが登録しているようだ。有機農家だけに留まらず、自然食品のお店だったり、自然食のレストランを経営するところだったりウーファーになる側からしたら、体験できることも色々ありそう。またホスト側は、純粋に労働力を必要として登録しているところから、若い人たちに農業体験をする機会を与えたいとか、農に興味を持って欲しいとか、環境問題に関心を寄せて欲しいなど、ホストになった動機も色々。

国も、日本、韓国、ガーナ、コートジボアール、トーゴ、スロベニア、スイス、イタリア、フランス、スペイン、アイルランド、ポルトガル、デンマーク、フィンランド、オーストリア、ドイツ、イギリス、ニュージーランド、オーストラリア、カナダ、米国、ハワイ(2003年5月現在)と、かなりの数の国にWWOOFの事務局が設置されている。

各国のWWOOF事務局は連携している訳ではなく、独立しているので、働いてみたい場合はそれぞれの国で会員登録をする必要があり、登録料は2000円〜5000円/年程度。

これまで色々な国に行って来て、そのどれも「観光」ということからは外れていたけれど、実際にホームステイをして一定期間暮らしたことがあるのは、米国とイギリスだけ(フィンランドも数日音楽家のTimo Alakotilaの家に泊めてもらったか…)。労働力を提供すると言っても、出来ることしかやれない訳だし、せっかくならお願いしてでもやってみたいことが多いはずだから、そのうちどこかの国にWWOOFerとして行ってみたいな、と思う。また日本のホストも魅力的なようだから、日本国内も回ってみたい。

大学生の頃にこの仕組みを知っていたら、あちこち行っていたかもしれないなあ。日本に事務局が出来たのが2002年ということだから、少しずつ広がって来ているもののまだまだ新しい仕組み。ホストとして登録することによって忙しくて人出の足りない有機農家側にも、その有機野菜を口にする私たちにも大きなプラスになるかもしれない。面白い仕組みだと思う。
by ayako_HaLo | 2006-02-26 18:39 | books