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制作プロジェクトHaLoを主宰するayakoが、音楽、写真などHaLoとしての活動について、また、mac、旅、映画、本、猫、食べ物、気になったニュースなどについて、徒然に綴ってます。


by ayako_HaLo
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有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」

これまたちょっと前のことになるけれど、2006年3月12日(日)日本有機農業研究会が主催する「関東たねとりくらぶ」という種苗交換会に行って来た。今回の開催場所は千葉の佐倉市にある林農園。知っている人には有名な有機農園だった。

日本有機農業研究会は、生産者だけでなく消費者やジャーナリスト、研究者も会員として登録でき、有機農業にまつわる数々のイベントを主催されているようだ。3月4日(土)にも有機農業入門というイベントがあり、そちらにも参加して生産者の方々の、特に就農して数年という方々の有機農業を始めるにあたっての色々な経験(現在進行形)を聞くことが出来、面白かった。自然農の専業農家、佐久間農園の方もいらっしゃって色々お話を聞かせていただいたし、大阪有機農業研究会の尾崎零さんの話も今後に向けて示唆的だった。

3月12日(日)の種苗交換会の方は、自家採種に興味がある人であれば誰でも参加でき、自分が交換する為の種を持っていなくても、自家採種をされている種をいただくことができる。日本有機農業研究会の会員でなくても構わない。現に私は会員ではなかった。参加した後、現在、消費者として会員登録をしようと思っているところではあるけれど。ほとんど参加されている方たちは農家の方達/目指す人たちだったとは思うけれど、家庭菜園用に、と仰っている方もいらっしゃった。

私が関わろうとしている「自然農」は厳密にいうと有機農業とイコールではないのだけど、有機農業と重なるところも多いし、自然農を実践されている/試みている方たちも有機農業研究会の中に結構いらっしゃるような印象を受けた。

交換する種苗を持って来た人たちの交換が一段落したところで、何も持って来なかった人たちも参加して、一袋ずつ種をいただく。以下今回いただいた種。

土用小豆
トウノイモ
刀豆(ナタマメ)
どじょういんげん
落花生(ジャワ13号)
紫芋
小松菜
トウガン
かきな
ネギ
鶴首かぼちゃ
かぼちゃ
ルッコラ
コリアとうがらし
ベターファイブオクラ
スイートコーン
ガンノミ (ガニノメ)小豆
おかひじき
マクワウリ
インゲン 黒種衣笠
島トウガン
アシタバ
ヘチマ
中国まくらスイカ
黒大豆
はなインゲン
キュウリ
花オクラ
菊芋
ぶどうの枝 無農薬栽培に適した品種

提供くださった方々、ありがとうございました。今年はがんばって自家採種してみるつもり。まあ、でもどんな風に花が咲き、種が出来るかさえ知らないものもあるから、少しずつ学んで行こうと思う。

種苗交換会自体もとてもエキサイティングで(←私だけか(笑))、面白かったのだけど、今回種苗交換会を開催された林農園がこれまたとっても面白いところだった。かなり大きな農園で、実習生を何人か抱えて、登録されている消費者とダイレクトに取引をされている。栽培品種も多く、果物から野菜、鶏卵まで。農園内部を見学させていただいたのだけど、面白いものがたくさんあった。温度の違う貯蔵庫がいくつかあったり、サトイモやウドの芽出しをさせるような「室」があったり。

有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」_b0024339_1942176.jpg貯蔵室の一つでは醤油が醸造されているところだった。いい香り。醤油も作ってみたいなあ。

有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」_b0024339_19541592.jpg昔ながらの器具もいくつも置いてあって、これは醤油を絞る為の器具で、「きりん」と呼ばれていると言われていたと思う(間違っていたら指摘してください)。

有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」_b0024339_2094682.jpg中はこういう風に溝が彫ってあり、液体(醤油)だけが搾り口から滴り落ちる仕組み。搾り口にはさらしを垂らして、ぽたぽたと下に落ちるようにするのだとか。


有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」_b0024339_20110100.jpgそれから、この器具。乾燥させたトウモロコシの実をはずず機械。随分昔の物を手に入れられたらしかったのだけど、何が優れているって、ハンドルをぐるぐると回すと実だけをぽろぽろと箱の中に落とす。しかも、それだけではなく、実を全部落とし終わると、真ん中の「軸」の部分を箱の外に「ぺっ」とはじき出すのだ。凄い仕組みの手動機械。ホントに昔の人は凄いなあ。

有機農業研究会の種苗交換会「たねとりくらぶ」_b0024339_20143820.jpg更に、林さんのところは、農業実習生を受け入れていらっしゃることもあり、研修棟が欲しいということで、この木造の家は、セルフビルド(自分たちで建てること)で建築されたとのこと。冬の農閑期を利用して2年とおっしゃったかなあ。その完成のお披露目会でもあった。二階建ての家はまだ完全完成ではなく、小さな台所も設置して、研修生が自炊できる場にする予定だそうだ。片側に透明の屋根が張ってある庇があり、光を取り入れるためにはとてもいいアイデアだと思った。

更に林さんのところでは、母屋にソーラーパネル53枚が設置されていて、自家用の電力は完全にカバーされているとのこと。もう随分昔に導入されたそうなので、コストとしておよそ680万円(うち補助金240万円。現在はパネルも安くなったこともあり、ここまで補助金はでないかも、とのこと。http://www.jpea.gr.jp/4/4-3-1-2.htm←ココで示されている国の補助が現在どのくらいの額になのかは読んだだけでは良くわからなかった)。

昼間余分に発電した量を東京電力に「売り」、夜発電できない時間帯は逆に東京電力から電力を「買う」仕組みだそう。

大家族の消費電力が賄えているだけでなく、少し余剰も出ているとのこと。年間3万円だったかな。

パネルは半永久的に使用可能(過酷な状況の南極で35年経過)
コンデンサーのみ10年ほどで取り替えが必要

ということは、パネルの値段が下がれば、都市部は設置の問題があるとしても「使える」ところは増えるんじゃないかと思う。現実的にパネルの値段は少し下がって高性能になってきているようで、現在約6-10万円/枚くらい。

この日は薄曇りの天気だったのだけど、昼間の電気需要は十分に間に合って電気を「売って」いる状況だった。常時どれくらいの電力を作っているか目で(数値で)見える仕組みになっているそう。そういうのがあると節電も励みになりそう。節電した分が収入だもんね。

追記
財団法人 新エネルギー財団のページhttp://www.nef.or.jp/
by ayako_HaLo | 2006-04-01 20:44 | plants/farming